母、手術した2021年03月03日 22時48分

乳がんを患った頃、母は自宅を離れて遠方で一人暮らしをしていた。新幹線で片道約2時間半(+その他諸々約1時間程度)の場所である。自宅を離れた理由は人様には言い辛く、実は私もいまだに詳細がわからないのだが、ある種の痴情のもつれから面倒くさい状態になり逃げたのだ。猫を連れて。

はな
母につきあった猫ズ
てつ

父が話に出て来ないので故人あるいは酷い男かと思われそうだが、ピンピンしているし別にクズではない…真面目だがクセがあり外面が良い…………私と、これまた遠方で暮らす既婚の弟、家族全員クセがあるので父を悪く言う筋合いはないのだが…………父と2人きりになってようやく母の、父についての愚痴が理解できたので前述のゴタゴタもまあ……(三点リーダで推し量るべし)。

閑話休題。昨日術後、集中治療室での担当医説明
・麻酔は今日の夜中から朝の間に覚める
・現在容態は安定しているが、もし多量の出血があった時は電話連絡のみで緊急手術をするので、電話を取れる状態にしておいてほしい
・手術は上手く行ったがあとは本人の努力次第、まずは食事が取れるかどうか

緊急の連絡は無く、昼過ぎに面会に行くと、看護師と担当医に「ご飯をよく食べるので大丈夫ですね」と晴れやかな顔で言われた。元々母はタフだったが、術前のナーバスぶりと術後、管が何本も繋がっている姿を見て、これからどんどん衰えて行くのだろうとセンチな気分になったが、病気持ちの高齢者なりに元気だったそして曰く「乳がん手術の時は面会に来てくれんかったんで今回は親孝行してくれ」(注)
まったくもって通常営業だった。

(注)おそらく冗談。ちなみに面会は一度だけ行った。往復3万前後かかるのにそんなしょっちゅう行けるかい安月給やぞ。